米下院委員会、ステーブルコイン規制法案を可決

米国下院金融サービス委員会は2日、ステーブルコイン規制法案「STABLE(ステーブル)法案」を賛成32票、反対17票で可決した

この法案は、ドルに裏付けられたステーブルコインに対する透明性と説明責任を確立することを目的としている。特に、1:1の準備金による裏付けの確保や、マネーロンダリング防止基準の導入などが主な内容となっている。

なお、この法案は委員会の2度目の試みである。2023年に同様の法案が可決されたものの、共和党からのバイデン政権に対する批判により、法案の進展に課題が生じていた。

法案をめぐる複雑な政治情勢

法案の審議過程では、いくつかの重要な影響要因が浮上した。特に注目されるのは、トランプ大統領に関連する暗号資産(仮想通貨)ベンチャーをめぐる論争だ。これがステーブルコイン規制の議論を複雑化させたとされている。

また、下院と上院の間では、州対連邦の規制の範囲や、外国発行者の規制方法について意見の相違が見られる。一部の民主党議員は、消費者保護や利益相反に関する懸念、さらにはトランプ一族の仮想通貨への関与を理由に法案に反対票を投じた。

今後の法案進展と業界への影響

「STABLE法案」はまだ立法プロセスの途上にあり、今後、下院と上院の両方の合意を得る必要がある。上院銀行委員会はすでに「GENIUS(ジーニアス)法案」と呼ばれる別の規制法案を進めている。

「GENIUS法案」もステーブルコインの規制枠組みを確立することを目的としているが、仮想通貨業界における銀行取引拒否(de-banking)への対策や、消費者安全と国家革新を強調する条項も含まれているという特徴がある。

専門家らは、次のステップとして、これらの法案をより広範な仮想通貨規制の取り組みに統合し、市場構造法と整合させる作業が行われるとみている。この規制の動きは、暗号資産業界にとって重要な転換点となる可能性がある。

業界の反応と規制の意義

仮想通貨業界からは、明確な規制枠組みを求める声が以前から上がっていた。多くの業界関係者は、適切な規制が業界の健全な成長と消費者保護の両立に不可欠だと主張している。

ステーブルコインは、価格の安定性を特徴とする仮想通貨であり、通常の仮想通貨取引やDeFi(分散型金融)市場などで重要な役割を果たしている。ビットコイン(BTC)などの主要仮想通貨と異なり、価格変動が抑えられているため、決済手段としても注目されている。

米国でのステーブルコイン規制の動向は、グローバルな仮想通貨規制の方向性にも影響を与える可能性があり、日本を含む他国の規制当局も注目している状況だ。

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