
ドナルド・トランプ大統領の公式ミームコイン「トランプコイン(TRUMP)」は25日、主要な暗号資産(仮想通貨)が低迷する中、過去24時間で19.4%上昇した。
この急騰の背景には、トランプ大統領がX(旧Twitter)で支持者にコミュニティへの参加を呼びかけたことがある。これにより、トランプコインの人気が急拡大し、18日のローンチ直後にはわずか数時間で120倍の急騰を遂げた。
トランプコインは、ミームコイン特有のバイラル効果を発揮し、一時はシバイヌ(SHIB)を超えてミームコイン市場の時価総額2位に浮上する勢いを見せた。しかし、その後メラニア夫人のミームコイン「MELANIA」が登場した影響で勢いがやや鈍化。現在は30ドル前後で推移している。
トランプ大統領は仮想通貨に対して友好的な政策を掲げており、この姿勢がトランプコインの需要を支える要因となっている。
しかし、トランプ大統領自身がTRUMPトークンについて「よくわからない」と発言したことで、市場には動揺が広がった。
この発言を受け、一部の投資家や業界関係者の間では、トランプ大統領がミームコインの発行に関する詳細を十分に把握していないのではないかとの懸念が浮上。これにより、プロジェクトの透明性や信頼性に対する疑問の声が高まっている。
今回のトランプコインの事例は、ミームコインの急激な市場影響力を浮き彫りにすると同時に、仮想通貨投資に潜むリスクを浮き彫りにした。
TRUMPトークンにはビットコイン(BTC)のような決済手段や、イーサリアム(ETH)のような開発基盤としての機能はなく、現時点では投機的な性質が極めて強い。
TRUMPトークン価格の急騰は誇大広告や支持者の熱狂的な支持によるものだが、このような状況が市場全体の健全性を損なう懸念が指摘されている。
特にミームコイン市場では、詐欺的なプロジェクトが横行しており、今回のTRUMPトークンの成功が模倣コインの乱立を助長する可能性がある。このような動きが市場全体に悪影響を及ぼし、投資家の信頼を損なうリスクが懸念されている。
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