リップルの厳しい未来:XRP価格圧力を引き起こす主な要因

リップルラボによる国際送金向けの仮想通貨であるXRPは、ここ数週間で大きな価格変動を見せ、投資家に短期的な価格動向への懸念を抱かせています。

今年1月初めには急騰を記録したものの、市場センチメントと技術的指標からは、価格下落の可能性が高まっていることが示唆されています。以下は、XRPが近い将来に下方圧力に直面する可能性がある主な2つの理由です。

機関投資家の躊躇と規制上の懸念

XRPの見通しに重くのしかかる主な要因の一つは、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)がXRPおよびソラナ(SOL)トークンの先物契約リスト化の可能性を排除する決定を下したことです。CMEはこれまで、ビットコインやイーサリアムの先物契約において機関投資家にとって好まれるプラットフォームとして知られてきました。XRPやSOLがリストから外れたことは、これらの暗号資産に対する機関投資家の需要が限定的であることを示唆しています。これは、規制の不確実性や明確に定義されていないユースケースが原因である可能性があります。

機関投資家の躊躇と規制上の懸念

出典: X

今年1月初めに見られたXRPの価格急騰は、トランプ新政権が暗号資産に対して友好的な規制を推進するという楽観的な見方によるものでした。リップルラボのCEOであるブラッド・ガーリングハウス氏がトランプ大統領と1月初旬に会談したことが、規制の変更が機関投資家によるXRPの採用を加速させるとの期待を高めました。しかし、CMEによる先物契約の見送り決定は、この楽観論に矛盾するものであり、XRPを取り巻く熱狂が早計であった可能性を示しています。

さらに、米国証券取引委員会(SEC)とリップルラボの間で進行中の訴訟がXRPの見通しを不透明にしています。この問題が解決するまで、機関投資家がXRPを本格的に取り扱う可能性は低いと考えられます。

技術的指標が示す上昇トレンドの疲労

機関投資家の躊躇に加え、XRPの技術的指標も現在の強気の勢いが失速している可能性を示しています。今年1月中旬に3.40ドルまで急騰した後、XRPはラリーの疲労を特徴とする価格動向に入りました。

例えば、「Mayer Multiple」は現在価格と200日単純移動平均線を比較する指標ですが、12月に達したピークを超えることができず、上昇トレンドの勢いが弱まっていることを示しています。また、移動平均収束拡散(MACD)もゼロラインの上で一連の低い高値を記録しており、トレンド反転の可能性を示しています。

これらの弱気指標に加え、買い意欲の減少により売り圧力が増加し、XRPのさらなる上昇の可能性がさらに弱まっています。

市場のダイナミクスと投資家心理

XRPのパフォーマンスは、ビットコインなど主要暗号資産の動向と密接に関連しています。ビットコインが後退すれば、XRPもその影響を受ける可能性が高く、アルトコイン全体に広がる下方圧力が予想されます。

さらに、XRPの市場ポジションにおける過剰評価の兆候もあります。現在、XRPのMVRV比率は非常に高い水準にあり、多くの投資家が未実現利益を抱えています。このような高いMVRV比率は通常、利益確定が行われる期間を伴い、その後価格が安定する傾向があります。

不確実性への対応

最近のXRP価格急騰にもかかわらず、短期的な見通しは不透明です。機関投資家の躊躇、規制上の課題、技術的指標のいずれも価格下落の可能性を示唆しています。

良いニュースもあります。暗号通貨の専門家であるデビッド・サックス氏によれば、XRPは米国の投資家にとってキャピタルゲイン税の免除対象となるとのことです。

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