
著名なビットコイン(BTC)信奉者であるマックス・カイザー氏は23日、金連動のステーブルコインが、米ドル連動型ステーブルコインを上回るとの見解を示した。
同氏の予測は、金が持つ歴史的安定性とインフレに対する信頼性の高いヘッジとしての役割に基づいていることから、米ドルよりも信頼性の高い資産にしているという。
金の価格は最近、中東情勢の緊張などを背景に、最高値の更新を継続している。
https://twitter.com/maxkeiser/status/1903479950121869755
カイザー氏は特に、ロシア、中国、イランなどの国々が金裏付けとしたステーブルコインの潜在的な採用国になり得ると指摘している。
これらの国々は、豊富な金の準備金を持ち、米国との関係が緊迫していることから、米ドル連動型以外のステーブルコインに対する需要を生み出す重要な要因となっているという。
また、各国の規制環境の違いも、金裏付けステーブルコインの採用と開発に影響を与えている。
暗号資産(仮想通貨)におけるステーブルコインセクターは、他セクターと比較して堅調なパフォーマンスを示しており、年初来で顕著な上昇を記録している。
その中で最近は、裏付け資産の多様化とリスク分散の観点から、ドル連動型以外のステーブルコインへの関心が高まっている。
特に金は、何世紀にもわたって広く受け入れられてきた価値の貯蔵手段であり、法定通貨と比較して地政学的リスクの影響を受けにくいとされる。
そのため金連動型のステーブルコインは、ビットコインなどの主要な仮想通貨とは異なる価値提案を持ち、安定性を求める投資家にとって魅力的な選択肢となっている。
ステーブルコインコイン発行大手テザー社が発行するテザーゴールド(XAU₮)は、執筆時点の時価総額が7億4700万ドルとっている。
また2024年6月には、XAU₮裏付けられたステーブルコインAlloy(aUSD₮)を発表している。
米国の当局者や規制当局は、包括的な規制フレームワークを確立し、米ドル裏付けステーブルコインを支援することで、ステーブルコインを通じたドルの世界的な優位性を維持するために積極的に取り組んでいる。
しかしカイザー氏の予測によれば、金の持つ本質的価値と、多くの国が求める米ドルへの依存度低減が、今後の金裏付けステーブルコインの成長を後押しする要因になるという。
今後、金裏付けステーブルコインがどのように発展し、従来のドル連動型ステーブルコインとの競争状況がどう展開するかに注目が集まっている。
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