イーサリアム財団、ETHのDeFi運用を開始|180億円相当

イーサリアム(ETH)財団は13日、約180億円相当のETHをAave、Compound、Sparkと3つの分散型金融(DeFi)プロトコルへ預入した。

これらDeFiプロトコルは、暗号資産(仮想通貨)のレンディング(貸借)を可能にする大手プロトコルだ。

今後は、「ステーキング」による運用実施も検討していくという。

DeFi運用による財源確保

同財団はこれまで、イーサリアム売却によって収益を得てきた。しかしこのモデルは、長らくETHコミュニティを危険に晒すとして問題視されてきた。

実際ETH価格は、仮想通貨市場全体が低迷していることや現物上場投資信託(ETH)の資金流入が芳しくないことも影響し、ビットコイン(BTC)やソラナ(SOL)のように史上最高値を更新できていない。

そのため同財団は、従来の収益モデルからの転換を図るため、DeFi運用による収益確保を新たな戦略として打ち出した。さらにその後、ウォレットから約2億9000万ドル(約446億円)相当のETHも移動させている。

DeFi市場にも追い風となるか

この戦略は、イーサリアムエコシステム(DeFiなど)全体の信頼性向上にもつながるとの見方が示されている。

昨今のイーサリアムエコシステムは、ソラナやスイ(SUI)などの新たなエコシステムの成長により、ユーザー離れに苦しんでいる。

同ネットワークの預かり資産額(TVL)は、2021年に記録した最高値を突破できていない。

しかし最近は、ドナルド・トランプ大統領が支援するDeFiプロジェクト「World Liberty Financial(WLFi)」の誕生やイーサリアムのステーキングETFが申請されるなどの動きが見られる。

そのため、イーサリアムエコシステムへの注目や信頼を示すことができるか、今後の動向からも目が離せない。

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