中国のスタートアップ人工知能(AI)企業「DeepSeek」は28日、同社をテーマにした非公式トークンに関する注意喚起を行った。
DeepSeekは、高効率および低コストの最新AIモデルを発表したことで世界的に注目を集めた。App Storeの無料アプリダウンロードランキングでは、OpenAIのChatGPTを抑え1位に急浮上。
この急成長とともに、非公式トークンの発行が相次いでいる。
DeepSeek has not issued any cryptocurrency. Currently, there is only one official account on the Twitter platform. We will not contact anyone through other accounts.Please stay vigilant and guard against potential scams.
— DeepSeek (@deepseek_ai) January 10, 2025
DeepSeekをテーマにした非公式トークンの時価総額が17日に5000万ドルを突破。また、類似トークンも複数確認され、市場で急激な価格上昇を見せている。
しかし、DeepSeekは公式に暗号資産(仮想通貨)を発行していないと明言しており、これらのトークンについて「詐欺コインの可能性が高い」と警告を発している。
現在流通するDeepSeekの非公式トークンの中には、DeepSeekの公式サイトを模倣した分散型アプリケーション(dApps)を作成し、ユーザーを誘導するケースが確認されている。
特に、これらの偽サイトには「ウォレット接続」ボタンが設置されており、接続するとユーザーのウォレットから仮想通貨が不正に流出する危険性が指摘されている。
これまでにも、ドナルド・トランプ前大統領をテーマにしたトランプコイン(TRUMP)が急騰した際、非公式の新しい仮想通貨および詐欺コインが急増した事例がある。
こうした詐欺コインは、公式サイトやSNSを巧妙に模倣し、投資家の警戒心が薄れたタイミングを狙って分散型取引所(DEX)などで取引を開始するケースが多い。
仮想通貨市場の成長に伴い、詐欺の手口もますます巧妙化している。投資家は、未確認のプロジェクトへの安易な投資を避けるなど、リスク管理を徹底する必要がある。特に、プロジェクトの詳細が不明瞭な草コインには注意が必要だ。