
Coinbaseのブライアン・アームストロングCEOは、同社が暗号資産デリバティブ取引所Deribitの29億ドル規模の買収を完了した後も、引き続き合併・買収(M&A)を模索していく姿勢を示しました。
水曜日にBloomberg Televisionのインタビューで語ったところによると、アームストロング氏はCoinbaseが戦略的買収を通じて成長を続けることに意欲を示し、そのための十分な資金的余力があることを強調しました。
「私たちは常にM&Aの機会を探しています」とアームストロング氏は述べ、「当社には活用可能な大きなバランスシートがあります。上場企業であることの利点の1つは、それを実行するための流動的な通貨(株式)を持っていることです」と語りました。
さらに同氏は、Coinbaseは積極的に買収を検討しているものの、どの案件に取り組むかは慎重に選別していると付け加えました。
Coinbase CEO Brian Armstrong is on Capitol Hill as crypto executives push for stablecoin legislation to be revived. Senators are working on legislation backed by the crypto industry that faltered after a furor over President Trump’s crypto ventures https://t.co/tm6T3OeNVd pic.twitter.com/gjhEkIXn3i
— Bloomberg TV (@BloombergTV) May 14, 2025
アームストロングCEOは、将来の買収における重点分野として、国際市場および同様のビジネスモデルを持つ企業を挙げました。
すでに収益を共有しているステーブルコイン発行企業のCircleを買収する可能性について問われた際、同氏は「本日発表することは何もない」と明言を避けました。
一方、RippleがCircleの買収を試みたものの、その提示額が低すぎるとされて提案は拒否されたと報じられています。なお、CircleはIPO(新規株式公開)も申請しています。
Coinbaseによる、ビットコインおよびイーサリアムのオプション取引で世界最大の取引所であるDeribitの買収は、同社の暗号資産デリバティブ市場での存在感を強化するための重要な一手です。
この29億ドルの買収には、7億ドルの現金およびCoinbase株式1,100万株が含まれており、通常の価格調整条項が適用されます。Deribitは2022年に約1.2兆ドルの取引量を記録しており、この買収がいかに戦略的に重要かが示されています。
Coinbaseはこれまで仮想通貨業界のM&A分野で積極的に動いており、市場での存在感を拡大し続けてきました。アームストロング氏の発言からは、同社が特にプロダクト開発と成長を加速できる市場において、こうした積極的な成長戦略を維持する意向であることがうかがえます。
成長軌道をさらに築く中、Coinbaseは来週、名門株価指数であるS&P500への採用が見込まれています。
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