バイビットハッカー、約40億円のETHを売却|前日比6%下落

暗号資産(仮想通貨)取引所バイビット(Bybit)のハッキング事件に関与したとされるハッカーは28日、約40億円相当のイーサリアム(ETH)を売却し、これを受けてETH価格が前日比6%下落した。

2025年2月に発生したバイビットへのハッキング事件では、イーサリアムのコールドウォレットが侵害され、約150億ドル(約2兆2650億円)相当のイーサリアムが盗まれた。これはイーサリアム総供給量の約0.4%に相当する大規模な被害となった。

ハッカーによる大量売却とイーサリアムの価格下落

最新の展開として、3月28日にハッカーは1万4064 ETH(約40億円相当)を売却した。この取引は2つの新しい仮想通貨ウォレットから行われ、1 ETHあたり平均1956ドル(約29万5356円)で売却されたことが確認されている。

この大量売却によりイーサリアム価格は急落し、前日比約6%の下落を記録した。新しい仮想通貨市場では、このような大量の売り圧力が市場全体のセンチメントと流動性に影響を与えることが多い。

ハッカーはTHORChainやChainflipなどの分散型プラットフォームを通じて資金洗浄を試みたとされている。これにより、不正取引の追跡と規制が課題となっている。

北朝鮮関連ハッカー集団の関与と対策

このバイビットへのハッキングは、北朝鮮政府の支援を受けているとされるハッカー集団「ラザラス・グループ」の関与が疑われている。同グループは過去にも複数の仮想通貨関連のハッキング事件に関わっていたとされている。

主要取引所やブロックチェーンプラットフォームは、盗まれた資金の移動や使用を防ぐための対策を講じている。これにより、ハッカーが不正に取得した資産を利用することがますます困難になっている。

この事件はイーサリアムだけでなく、ビットコイン(BTC)を含むより広範な仮想通貨市場への信頼にも影響を与えており、一部の市場では取引量の減少が見られている。

セキュリティ専門家は、仮想通貨取引所に対して、コールドウォレットの管理強化など、より厳格なセキュリティ対策の導入を求めている。

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