ットコイン(BTC)の価格は28日、中国発の人工知能(AI)プロジェクト「DeepSeek」による市場混乱を経て、過去24時間で2%以上の上昇を記録し、10万3000ドル(約1620万円)まで回復した。
主要暗号資産のイーサリアム(ETH)やソラナ(SOL)も同様に堅調で、ETHは+2.11%、SOLは+4.67%の上昇を見せている。
これらの動きは、連邦公開市場委員会(FOMC)の政策やインフレ率の安定化が影響していると考えられる。
中国拠点のAIスタートアップ「DeepSeek」が、画期的かつ低コストなAIモデルを発表し、市場に衝撃を与えた。
米国のビッグテック企業がOpenAIのChatGPTなどに多額の出資を行っている中、DeepSeekは革新的な手法を導入することで、既存の大手AIサービスと同等の性能をわずかなコストで実現しているという。
たとえば、データ出力コストはOpenAIが100万トークンあたり198ドルを請求するのに対し、DeepSeekは100万トークンあたりわずか2.20ドルで提供している。
この発表を受け、世界の株式市場では大規模な混乱が発生。エヌビディア(NVIDIA)の株価は一時6000億ドル(約93兆円)の市場価値を失うなど、大きな影響を受けた。
この影響は仮想通貨市場にも広がり、ビットコインの価格は一時9万9000ドル(約1550万円)まで急落。同時に、清算額が9億ドルを超える動きも見られた。
今回のハイテク株と仮想通貨市場(特にビットコイン)の相関関係の顕在化により、ビットコインが主要資産としての位置付けを再評価され始めているという意見が浮上している。
Bitfinexのアナリストは、「これは偶然ではなく、ビットコインがリスクオンの主要資産クラスとして認識されつつあることを示す兆候である」と指摘した。
さらに、ビットコイン価格の回復を受けて、多くの専門家は、ビットコインが伝統的な金融市場とは異なる動きを見せる特性が改めて注目されたと述べた。これにより、投資ポートフォリオの多様化における有用性が再確認されたとしている。