DeFiのTVL、12月のピークから30%以上減少―データが明らかに

DefiLlamaのデータによると、現在のDeFiにおけるロック総資産(TVL)は944.9億ドルであり、12月17日の1370億ドルのピークから大きく減少しています。

分散型金融(DeFi)にロックされた資産の総額は、12月のローカル高値から30%以上も下落し、市場の不透明感と投資家の信頼低下を浮き彫りにしています。DefiLlamaのデータによれば、TVLは現在944.9億ドルで、12月17日の1370億ドルから急落しています。

なお、3月には一時的に880億ドルまで落ち込んだ時期もありました。

DeFiの低迷は選挙後の仮想通貨市場の調整と連動

この下落は、仮想通貨市場全体の調整局面と重なっており、2024年11月5日に仮想通貨に友好的なドナルド・トランプ氏が米大統領に当選した直後の上昇トレンドが反転した形です。

当時は投資家心理が好転し、DeFiのTVLは1000億ドルを突破していました。しかし、その後、マクロ経済の不安や規制上の課題が影響し、熱気は冷めてしまいました。

トランプ当選後の強気相場は、相互関税の導入やインフレ懸念など、さまざまな経済的逆風によって打ち消されました。さらに、米連邦準備制度理事会(FRB)が利下げを見送ったことも、市場の期待感を削ぐ要因となっています。

ビットコインは1月に記録した史上最高値108,000ドル超から現在は83,000ドル前後にまで下落。イーサリアムも、12月の4,000ドルから約1,800ドルへと大きく値を下げました。

同時に、アメリカにおける規制の不透明さも、DeFiの将来に対する不安材料となっています。

DeFi Appの共同創業者ダン・グリアー氏は、Cryptonews.comのインタビューで、DeFiは単なる金融代替手段にとどまらず、世界的な金融システムの進化の一端を担う存在だと語りました。

一方で、規制問題が解決されないままであると、優秀な人材や革新が国外へ流出する恐れがあると警告しています。

「DeFiの大衆化には、複雑さ、コスト、アクセスの難しさといった障壁を取り除くことが鍵です」とグリアー氏は述べ、適切な規制体制が整えば、ユーザー保護とイノベーションの両立が可能になり、普及が進むと強調しました。

米国には法的明確性の確保が求められており、スイス、マルタ、シンガポールなどの国々は、すでにDeFiの成長と投資家保護を両立させる明確なルールを導入しています。

米上院、「DeFiブローカールール」を撤廃―政策の大転換

2023年8月、米国内国歳入庁(IRS)は「DeFiブローカールール」という新たな提案を発表しました。

このルールは、分散型取引所(DEX)のフロントエンドを提供する事業者などに対し、ユーザーの取引データや仮想通貨売却による総収益の報告を義務付ける内容でした。

しかし、2025年3月4日、米上院はこの提案を70対27で否決。続いて、3月11日には下院も292対132で廃止に賛成し、正式に撤回されました。

この撤廃には超党派の支持があり、76名の民主党議員が共和党と共に反対票を投じました。とはいえ、DeFiには依然として一般ユーザーに普及するための大きな障壁が残されています。

グリアー氏によると、「複雑さ、コスト、アクセス性の悪さ」が最大の課題とのことです。

多くのDeFiプラットフォームでは、秘密鍵の管理、ガス料金、ブロックチェーンの相互運用性といった技術的な理解が求められ、一般の個人投資家にとっては参入のハードルが高いのが現実です。

「中央集権型取引所(CEX)は年間で400億ドルの収益を上げているにもかかわらず、世界に6億3100万人いるCEXユーザーのうち、DeFiを実際に使ったことがあるのはわずか2000万人以下にとどまっています」とグリアー氏は述べています。

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