韓国、国家準備金としてのビットコイン導入を検討か

韓国の金融専門家と民主党議員らは6日、国家準備金にビットコイン(BTC)を導入する可能性を検討すべきだと提案した。これは、米国が戦略的な仮想通貨準備金の創設を計画していることを受け、韓国国会で議論されたものだ。専門家は、米国の仮想通貨政策に対応し、韓国も戦略的対策を講じる必要があると指摘している。

現在、韓国の外貨準備金は米ドルや金、国債などの伝統的資産で構成されているが、ビットコインを組み込むことで資産の多様化や戦略的優位性を確保できるとの意見がある。また、商品価格の変動リスクを軽減する可能性も示唆されている。

ウォン基軸ステーブルコインの推進

韓国ウォンを基軸とするステーブルコインの発行も推進されており、米ドルペッグ依存を減らし、韓国ウォンの価値を維持する狙いがある。米ドル基軸のステーブルコインが広く流通すると、デジタル取引の支配権が米国に集中する可能性があると専門家は警告。

政府債券に裏付けられたステーブルコインは金融安定性を高め、ウォン建て資産の国際市場へのアクセス向上にも貢献するとされる。これは、韓国がMSCI(モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル)の先進国市場指数に参加する上でも重要な要素となる可能性がある。

仮想通貨政策のグローバル動向と韓国の対応

米国のドナルド・トランプ大統領が戦略的ビットコイン準備金の創設を発表したことで、韓国を含む各国は財政政策の再考を迫られている。米国が仮想通貨を資産として保有していけば、世界的な仮想通貨の普及が加速する可能性がある。

スイスや日本はすでに積極的に取り組んでおり、韓国も規制や政策の見直しを求められている。

現在、韓国では国内取引所で非居住者の取引が禁止され、多くの資本が海外取引所へ流出しているが、専門家は、規制緩和により国内資本を維持できると指摘。

また、韓国政府は1月から仮想通貨利益税の導入を予定しており、大規模投資家の税務義務を明確化する一方、小規模投資家への影響は限定的と見られる。

韓国の仮想通貨取引量は既に国内株式市場を上回る規模に達しており、デジタル資産が金融システムで重要な位置を占める中、戦略的統合と規制の明確化が求められている。

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