大手非代替性トークン(NFT)コレクションPudgy Penguinsの親会社Igloo Inc.は28日、新たなイーサリアム(ETH)レイヤー2ネットワーク「Abstract Chain」をメインネットに公開した。
同ネットワークは、消費者向けのブロックチェーンとして、直感的で効率的なブロックチェーン体験を提供することを目指している。
さらに、独自の報酬プログラム「Abstract Incentives」の提供も開始。このネットワークのユーザーは、利用に応じて経験値(XP)やバッジを獲得できる。
Abstract Chainは、イーサリアムのレイヤー2ネットワークとして、高速かつ低コストな処理環境を実現している。
また、「ZKロールアップ」や「EigenDA」といった技術が採用され、データ処理の効率性やプライバシー保護が向上。
「ZKロールアップ」は、ゼロ知識証明技術を活用し、情報を開示することなく真偽を検証する処理技術。「EigenDA」は、ZKロールアップの効率化とコスト削減を実現するデータ可用性(DA)レイヤーとして機能する。
メインネット公開初日には、ゲームやエンターテイメントアプリを含む120以上のプロジェクトがすでに同ネットワーク上に展開され、2025年末までに350以上のプロジェクトとアプリケーションが立ち上げられる予定だ。
今回のメインネット公開に合わせ、ユーザーに特典や報酬を提供するための暗号資産(仮想通貨)ウォレット「Abstract Global Wallet(AGW)」が導入された。
特筆すべき点は、AGWが秘密鍵などを必要とせず、電子メールアドレスで作成できることだ。
ビットコイン(BTC)など仮想通貨を保管するウォレットの多くは、秘密鍵やシークレットリカバリーフレーズといったパスワードののようなものの管理が必要。一方でAGWのユーザーは、公式サイトにアクセスしてメールアドレスを登録することでウォレットを簡単に作成可能。
ネットワークへの入金は、決済サービスのMoonPayまたはCoinbaseを経由して仮想通貨を購入するか、別のブロックチェーンから資金をブリッジすることができる。
その後、アプリ使用や仮想通貨取引を通じてXPとバッジ(3種類)を獲得することが可能だ。