格納式のマイクのデザインは洗練されており、ヘッドフォンの中にうまく収まってくれる。ヘッドフォンの下部に付いているミュートボタンを押すとマイクをオフにできる。マイクに付いたLEDが赤く光ればマイクがミュートされたことを示し、格納しても見えるようになっている。
マイクの音質をチェックしたところ、格別にクリアでも高音質でもないが、チームメンバーとボイスチャットするには十分だった。実際、ゲーミングヘッドセットのマイクはこの機能さえ備わっていれば問題ない。
聞こえる音を細かくカスタマイズ
PCユーザー向けに導入された大きなアップデートは、SteelSeriesが独自開発したソフトウェア「Sonar」だ。
SteelSeriesが運営するデバイスの管理とゲームの切り抜き動画を作成・シェアできるソフトウェア「SteelSeries GG」には新たにSonarのタブが追加され、ゲーム音声やチームメンバーとのチャット、自分のマイクの音量をそれぞれ調節できるようになっている。これらの音量はSonarアプリに入っているイコライザーで調節でき、ゲームごとのタブでプリセットして保存することも可能だ。
Sonarをインストールした際に構築される3つの異なる仮想オーディオデバイスは便利な機能ではあるが、わずらわしさを覚えてしまう。個人的に使っている「Windows 11」のPCには、Artics 7+とArtics 7P+を使う前からオーディオデバイスがふたつ登録済みだったからだ。
ひとつは本体に標準搭載されているスピーカー、もうひとつは普段から使っているロジクールの「G Pro X」のヘッドセットだ。このふたつは、わりと簡単に切り替えることができた。
ところが、SteelSeriesの仮想オーディオデバイスを登録したところ、オーディオデバイスが6つになってしまった。当初からインストールされていたオーディオデバイスに加えて、ゲーム用、チャット用、マイク用の3つの仮想オーディオデバイスと、Artics 7+の専用デバイスが増えたのである。
MICROSOFT VIA ERIC RAVENSCRAFT
これらの仮想デバイスは、Sonarと併せて使うぶんには便利だ。さまざまな仮想オーディオデバイス(ならびに付随するイコライザーと設定の編集)を通じた音の再生経路を設定できる。一方で、システム上にあるオーディオデバイスを選択するインターフェースが雑然としてしまう。
とはいえ、とことんこだわりたいゲーマーにとっては大いに役に立つだろう。イコライザーのプリセットは、ゲームと仮想オーディオデバイスごとに設定できるからだ。要するに、「フォートナイト」をプレイするときのゲーム音声は変えたくないが、「VALORANT」のプレイ中に交わすチームとのチャット音声をカスタマイズするためのツールがすべて揃っているのである。
瞬時にペアリングするレシーバー
個人的に気に入っているArctis 7+とArtics 7P+の機能をを挙げるとすれば、USB-C接続のワイヤレスレシーバーだろう。とても小さくて目立たず、たいていのAndroidスマートフォンなら本体の下部に差し込んでいてもほとんど気づかない(もちろん、ケースが厚すぎないことが前提だが)。このレシーバーはNintendo Switchでも使えて、ペアリングは瞬時に完了する。
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